セレッソ……。

J1第34節セレッソ 2-2 FC東京
生観戦だった。うーん、残念。
私は早くも気持ちの切り替えができてしまった。そのうちまた悔しさとかぶり返してくるかもしれないけど、今は落ち着いている。こういうことに慣れているから、ではなくて、仕事に助けられた。
試合が終わってすぐにスタジアムを出なくてはならなくて、おかげでガックリきている選手たちを見ずに済んだ。もしモリシの挨拶を聞いていたら落ち込んでいたはず。そんで、サッカーのサの字も出さずに集中して仕事をやっているうちに頭が切り替わって、仕事を終えて30分ほどテクテク歩いて帰ってくるうちに、気持ちも整理できた。
振り返ってみて、いちばん残念なのは、選手交代からチームの歯車が狂ったこと。同点にされたあとに山崎が入ったように、交代そのものもちぐはぐだったかもしれない。でも他の選手を入れていたらどうなったかは誰にもわからない。それよりモリシout、徳重inの交代が用意されていたときに、西澤と誰か(ファビーニョゼ・カルロス)がテクニカル・エリアの小林監督と話をしていたところ、「その交代は止めてくれ」って言っているように見えた。監督と選手、選手どうしの考えが食い違ってしまっていたとしたら、ぜったいに勝てない。私の観察と推測が間違っているかもしれないけど、あそこから浮き足立って攻められっぱなしになったのは事実。肝腎なところでチームがバラバラになった(ように見えた)ことがいちばん残念だった。
ほかには、後半の後半、攻められつつもカウンターでさらに点を取ろうという姿勢が見えなくなったことや、コーナーでキープして時間稼ぎをする選手がいなかったことも残念だった。そういうところも優勝にふさわしいチームじゃなかったのかもしれない。
また、ピンクのバイザーを被せられてはいても、応援ではなく「見物」に来ていた人たち。試合後すぐにスタジアムを抜け出したら、そういう人たちがゾロゾロ帰るのといっしょになった。ぜんぜんショックを受けていないし、中には楽しそうに笑っている人もいた。そういう人たちが悪いというのではない。チケットを持っていればスタジアムに来る資格は誰にでもある。でもこういう人たちでスタジアムのかなりの部分が埋まってしまうのは、やはりセレッソの弱さ。もっと熱心な、例えば何年も欠員の順番待ちをして年間パスを手に入れるサポーターでスタジアムが埋まってしまうようなクラブだったら、大事な試合にこういう人たちが大挙して来ることはない。これを変えるのにはまだ何年もかかるかもしれないけど、変えなきゃ強くなれない。
ところで西澤は、ジャーンから厳しくマークされて、ファウルもほとんど取ってもらえなくて、それでも2点を入れた。前日、自分にプレッシャーが掛かる言葉をあえて口にして、そのプレッシャーを乗り越えて結果を出した。立派と言うしかない。優勝を逃したことに対して怒る資格は他のだれよりもある。今夜はいくら荒れてもいい。でもまた必ず帰ってきて、チームのみんなや監督・コーチたちと腹を割って話し合って、次を目指してほしい。モリシが諦めてないのに、アキが諦めて良いはずはない。
今シーズンこの順位まで来れるとは私はまったく予想していなかった。昨シーズンのどん底、ほんとうに最低の状態から這い上がって、1つずつ積み重ねてきた努力の成果がこの成績だ。16戦無敗という記録を選手たちは誇りに思っていい。最後までわくわくさせてくれたことに感謝している。でもまだ足らないことがたくさんある。明日からは、本気で、最初から、優勝を狙って毎日を過ごしてほしい。そしたらチャンスはまたいくらでもある。