富貴の大根。

ミョウガがほぼ全部枯れたミョウガ畑へ。

  • ヘビもカエルもまったく見なくなった。どこに行ったかな?
  • サワガニは2匹見かけた。1匹は生きていて、もう1匹は死んでいた。
  • シカの来た痕跡が増えている。
  • シシウドが実をつけている。

今日のテーマは溝掘り。秋口に比べると雨量が減って、全体的に見ると、土地は乾燥してきているけれど、まだジュクジュクに湿っているところもあるし、来シーズンのために改良したいところもあるから。泥んこ遊びは楽しいな。
まず1段目の下の段の縦溝。ここもミョウガ畑と同じくKさんの所有だと聞いたことがある。一部は地元のTさんが借りているらしく、Tさんによって畑になっている。そのTさんが掘った縦溝が土砂や草で浅くなり、1段目の下全体の水はけが悪くなっていた。このまま上の段のミョウガ畑で水はけをよくしようとすると、この下の段が水浸しになってしまう。だから溝を掘りなおし。地下数センチのところまでびっしりとミゾソバが根を張り巡らしていて、ひと苦労する。長さ2メートルぐらいの太い竹が土の中から出てきてびっくりした。縦に割られてはおらず、間の節も抜かれていない。だから水を流すために使われたはずはない。でも上の山に竹は生えていないから、倒れてきたわけもない。では、なぜこんなところに?
ひととおり掘り終えたところでTさん登場。砕石工場のベルトコンベアのベルトを持ってきてくれ、木の杭も使って溝を補強してくれた。大きな木槌で杭を打ち込むTさんは70歳台とは思えない力強さ。よく見ると、小柄だけど、胴体は私よりずっとがっしりしている。助かった。
1段目の下が済んだら、溝を点検しながら、少しずつ上へ。サワガニがいた。動かないのもいて、殺生してしまったかと思ったけど、匂いを嗅いだら、すでに臭かった。死んでから時間がたっているようだ。ちょっとホッとした。食えないのは残念だけど。
1段目と2段目の間の斜面。ここが崩れてきやすいのは、たぶんこの部分で水が湧き出しているせい。やっと気付いた。でもその水がどこから来ているのかはわからない。いちばん上のため池からだったら、きっとため池の補修が必要になるだろう。でもそれは無理。両側の山からでも、やっぱり対策は立てられないだろう。3段目からだったら、3段目にたまる水を側溝に流すことで軽減できるかもしれない。
2段目。溝にはまったく水が流れていない。シカかイノシシが溝をまたいで通っているところは土が崩れ落ちている。ここも掘りなおし。
2段目と3段目の間の急斜面の草刈りをして、3段目へ。溝が全体に浅くなっていて、途中から水がなくなっている。水は、ここから地中にもぐって1段目でまた地表に現れているのだろう。ただここの溝を流れる水の量をみていると、1段目で湧き出している水の全部がここから行っているのではない感じもする。1段目で湧く水は多すぎる。ともかく、水が消えている箇所から下の溝を掘りなおし。
3段目はとうの昔からミョウガ畑ではない。利用可能な植物はフキぐらいか。シカの糞がたくさん落ちている。何かの草の若芽を食べた跡もある。人間の草刈りよりも高い位置で、すっぱり切れているのではなく、ちぎられたように切れている。シシウドみたいな草だけど。この春にはイタドリがシカに食べられていたけど(これは大歓迎)、シシウドも食べるのか。野迫川では、シカがワサビを食べに来るとも聞いたし、シカはなんでも食べるのか?ああ、それにしても、シカ食ってみたい。奈良公園のシカは食糧備蓄のためって奈良の人から聞いたことがあるけど、ほんまか?
4時前に相棒から「今日は4時になったら帰るで」といきなり言い渡され、いっきに不機嫌になる私。なんだー、遅く来て早く帰るのかよー。不貞腐れて帰り支度をしてたら、シシウドの実を持って帰るのを忘れた。ルーペで見たらおもしろそうだったのに。
いただいた大根を持って、車までの道をよろよろと歩いていたら、「富貴の大根はうまいやろ」と田んぼに籾殻を撒いていたおじさんに声を掛けられた。ほんまに。おじさん曰く「寒暖の差が大きいからや」と。「こんな田舎でこんなええ野菜ができるなんてなあ」って。いや、空気がおいしくて、水もきれいなんやから、野菜作りにはええとこちゃいますのん。おじさん視点では、「なんにもない田舎。でも野菜がおいしいってことぐらいは自慢できる」なのかな。大阪の空気は息苦しいっすよ。