きのこ祭

野迫川村きのこ祭。予報が外れ、1日中雨が断続的に降ったり止んだり。
午前3時に雨の音で目が覚めた。6時過ぎに家を出るときにも雨は降っていた。それでも雨は止むものと信じていた。天気予報も当てにはしていたけど、じっさいは自分の行くところに雨は降らないという、ただの思い込み。
でも目的地に向かって南に南に走っても、雨はいっこうに止まない。紀見峠のトンネルを抜けても雨。空は一面の雲。高野山でも変わらない。それどころか霧も出てきた。高野龍神スカイラインに入ったら濃霧になった。雨と濃霧。これで90%諦めた。今日の残りをどう過ごそうかまで考えながら、それでもとりあえず野迫川村へ向かう。電話で確かめることもせず、ダメモトでGo!
ところが会場に着いてみたら、参加者らしき車が既にたくさん止まっている。係員らしい人たちも忙しそうに働いている。「やるんですか?」って入口に立っていた方に尋ねたら、「はい」ってうなずく。おー、やるのかー。嬉しさ半分、驚き半分。まあ主催者の方々はいろいろ準備をしているはずだし、絶対無理でない限り決行したいわな。それにウチらと同じような考えなのか、それともちゃんと電話で確かめたのか、たくさんの参加者ももう来てしまってるし。
寒さと雨に備えて車中で着替え。ここで大失敗に気付く。長靴を忘れた。ほかは完璧だったのになあ。ま、いいや。凍傷の心配はないし、替えの靴下もちゃんと持ってきた。車に戻って来ればヒーターだってある。足が濡れて冷えて気持ち悪いのはしばらくの我慢。
受け付け(受け付け番号は栄えある1番!)を済ませ、キノコ当てクイズに正解を書込む。ぶらぶらと物産販売のブースを冷やかす。頼まれていた生シイタケは早くも売り切れ。「イタドリの味付け」なんてのを発見。おばちゃんいや、おねえさんに訊いたところ、イタドリの若茎を細かく切って出汁で味付けしたもので、炊き込み御飯にするとおいしいそうだ。なるほど。イタドリの利用法をまた1つ教わった。
そんなこんなしているうちに、当初の予定より30分以上遅れて入山開始。林研(野迫川村林業研究会)のかたがたの仕込み 調査によれば、今年のマツタケは、なんとも不思議なことに1つの山にまとまって植えられていや、生えているらしい。
そのマツタケ・ポイントまで、班長さんたちと話をしながら登る。さいきんは山の人のほうが都会の人より軟弱なんだとか。山では雨が降ったら仕事が休みになるけど、都会ではカッパ着てもその日の分の仕事はやるって。ふーん。あと昔の人は強かったんだろうねとか。だって雨の日でもワラジしか履物がなかったろうに。あんな履物でぬかるむ道をどうやって歩いたんだろう。
さてマツタケ探し開始。相棒が早々に1本見つけた。もういいや。マツタケに対するオブセッションがそんなにあるわけでもないから。それより指導員のかたが鑑定に困るようなキノコはないかと、そっちを探す。6種類ほど採集したところで頂上まで出てしまって、もう下山。雨のせいか根気がなかったな、オレ。
道端の草を眺めたりいじくったりしながら降りてきたけど、ほかの人はほとんどまだ帰って来ていなかった。収穫を披露。相棒のマツタケは「没収!」といろんな人にからかわれた。私が採ってきたのはベニタケの仲間、サクラタケ、コタマゴテングタケ、キチチタケ、シロカノシタだった。ホコリタケは去年も採ったから私にもわかった。食べられるけど、そんなにおいしくはないそう*1なので、これも提出。図鑑に載ってないキノコがなかったのは残念だけど、コタマゴテングタケが<毒>と聞いて満足する。
昼食にマツタケご飯といろんなキノコが入ったお味噌汁を2杯ずつ食べて、お腹いっぱい。ヤマブシタケをちゃんと味わったのは初めてのような気がする。去年も入ってたっけ。
丸太の定量伐りコンテストと夜叉太鼓は雨のため中止。丸太のほうはどうせうまく切れなかったろうからいいんだけど、太鼓は残念。草笛と語り部。抽選会は何も当たらず。ま、いいや。マツタケ1本もらって帰れるんだから、欲張らない。で、解散。なんとか中止にならずに良かった。

*1:食感はマシュマロみたいだそうな。ちなみにマシュマロはmarshmallowでキノコとは関係なしだそうだ。