「ちょっといいですか?」

の人と仕事の帰りに話をした。
道歩いてたら声掛けられたんやけど、第一声は、昔みたいな「ちょっといいですか」やなくて、「こんにちは」やった。さいきん「こんにちは」と言われたら、「こんにちは」と答えるクセがついてるもんで、それでついつい話が始まってしもた。真面目な青年で、日本語もそうとう達者やったから、突っ込んだことを訊いたりして、けっきょく1時間近くも話し込んでしもた。なかなかおもしろかったわ。
聞けば、2年間日本でそういう活動をしてから、アメリカに戻って、眼科の医者になるんやと。日本には自腹で来てるんやて言うてはった。滞在中の生活費とかにもまるっきり補助がないんかは聞かへんかったけど、海の向こうの小っさい島国の言葉をわざわざ勉強して、自腹で布教に来るって、なかなかできることやあらへんで。感心したわ。日本でたぶんいちばん有名なバスク人フランシスコ・ザビエルはんも、そうやって日本に来たんやろな。
ほんま ええ青年やったわ。その誠実さと、「いいことを知ってもらいたい」と本心から思ってることには疑問あらへん。誰やったか、セキュリティの専門家が、「家政婦を雇うならモルモン教徒にせえ」って言うてたけど、それも頷ける話や。
けっきょくそれでも私にとっては<yet another 新興宗教>としか思えへんかったけどな。まあ向こうから見たらきっと私が<yet another 迷える子羊>なんやろな。