喘息の季節。

いつまでも暑い日が続いていた大阪も急に涼しくなった。
涼しくなると思い出すのが喘息。
私は、小学3年生頃から中学1年生頃まで、喘息に悩まされていた。
夏休み明け、運動会の練習が佳境に入る頃、急に涼しくなるちょうど今頃、喘息が出始めるのが恒例だった。

振り返ってみると、夜にはかなり深刻な発作を起こしたこともあった気がする。
そういう時、親は私のことを気にしながらも、明日に備えて眠ってしまっていた。
私も、横で心配されてもどうにもならないから、親を起こさないように、そっと寝床を抜け出し、一人で机に坐って、じっと発作をやりすごすのが、いつものことだった。
だから救急車で運ばれたとか、酸素吸入とかは経験がない。
昔はそんなものだった。
死なずに済んだのは運が良かったのだろう。

やがて喘息は出なくなった。
理由はよく分からない。
部活動で体を鍛えられたのか、喘息発作があっても、できる限り何でもやったのが良かったのか。
下世話な体力のおかげかもしれないし、生来の負けず嫌いが幸いしたのかもしれない。
何にせよ、プラスの要素の方が、マイナスの要素より大きかったのだろう。
自覚的に良くしていったということはないから、これまた、たまたま運が良かったとしか言いようがない。

今は、たまーに出るくらいで、普段はまったく忘れている。
体質はそんなに変わっていないと思う。
いわゆる花粉症になったこともある。(今はない)。
猫といっしょに暮らし始めた時も、ひどい鼻炎に悩まされた。(そのうち出なくなった)。
今は猫がウチにいないから、たまによその猫と濃密な接触をすると、目がかゆくなったり、鼻がむずむずすることがある。
だから、アレルギー体質と言えば、それは今もあるだろう。
だけど、喘息は滅多に出ない。
こんなことからも、喘息の原因はいろいろあるんだろうなと思う。

最近は、喘息の治療法も進歩したらしい。
第一選択は、吸入ステロイド剤ということになったみたいだ。 (宮川病院 喘息治療の考え方
毎日の状態を自分で把握できる器具(ピークフローメーター)もある。
必ず良くなる、治ると言うお医者さんもいる。(喘息を克服するためのホームページです
(実際にこういう治療法で良くなった人は知っているけど、私自身はその効果を確かめられない。たまたま良くなってしまった人間だから。信じる信じないは個人の自由。やるなら自己責任で)。

だけど、こういう治療法が、それほど広く普及している訳ではなさそうだ。
長期間に渉って喘息に苦しめられ続けている人に今も出会う。
どういう治療を受けているのかを聞くと昔のまま。
いつも残念に思う。