『レインマン』

映画『レインマン』。バリー・レヴィンソン監督、ダスティン・ホフマン主演、1988年、アメリカ。
サヴァンだね。(サヴァン症候群 - Wikipedia
人間同士のコミュニケーション。通じるところと通じないところ。通じるところは感動的で、通じないところは、哀しいけれど笑っちゃう。
主役のレイモンドの場合は、通じないところが非常に多いけれど、通じるところだってちゃんとある。私たちはふだんの生活の中で、「こう言えばああなる」式の考え方に慣れていて、なんでも通じるのが当り前で、レイモンドのような人間は特殊だと考えるようになっている。でもちょっと考え直してみれば、ふだんだってそんなに通じることばっかりじゃなくて、自分とレイモンドの違いは実は程度の差だけかもしれないと思われてくる。
彼が社会的不適応者とされる、そういう社会ってなんなんだろうな。病院にしか居場所がない。病院に一生<収容>されるのが彼の利益だって医者に言わせる、そしてそれが正当だと認められる社会。病院にいたって、受ける<治療>もないし、にもかかわらず医者は彼を病人としか見ないのに。
ちなみにカジノで大勝ちする場面。ゲームはとうぜんブラックジャック。(参考:d:id:shryk:20060209 及びブラックジャック - Wikipedia)。いや、私も思ったんよ。カード・カウンティングの練習をしていて(してるんかいっ。使い途もないのに)、「これ、ハイ/ローを数えるより、出たカード全部を覚えたほうが確実だな」って。でも、私はサヴァンじゃないから(似てるとこがあるとは言われるけど)、すぐに挫折しました。
んで大勝ちしたあとのこと。「荷物をまとめてさっさと出て行け」って警備主任に脅されるのな。悪者(わるもん)その2。カード・カウンティンクは違法ではありません。素人だと思って、脅かしやがって。
昔読んだのを思い出した本。ダロルド・A. トレッファート『なぜかれらは天才的能力を示すのか―サヴァン症候群の驚異』草思社ISBN:4794203853