ツルニチニチソウ。

キョウチクトウ科ツルニチニチソウ属。ニチニチソウです。ニコニコソウではありません。
園芸種は取り上げないつもりだけど、これは野草化していることもある(岡山理科大植物生態研究室(波田研)植物雑学事典:ツルニチニチソウ)ので。じっさい、近所で毎日のように見ているものはほったらかしで、まるで手入れされているようには見えない。またもう1つの理由として、薬用植物として利用されることもあるらしいので。
地中海地方原産の常緑つる性植物。乾燥や寒さに強く、日陰でもよく育つ。
葉:対生。鋸歯はなく、光沢がある。単色のものや斑入りのものがある。
花:花期は春〜秋(近所では3月頃から咲いていた)。青紫色から淡い紫色。5弁にわかれ、風車のようにねじれが入っている。
同属に一回り小さくて花のバリエーションが多いヒメツルニチニチソウがある。

薬草?

止血作用があり、民間薬として用いられていたらしい。麻薬煙草とか頭痛とか子宮出血とかという記述も見かけたが未詳。
抗がん剤の原料になるビンクリスチンやビンブラスチンを含んでいるのは、キョウチクトウ科ニチニチソウ属のニチニチソウ(Apocynaceae Catharanthus roseus)のほう。ツルニチニチソウは類似のアルカロイドを含むが、ビンクリスチンやビンブラスチンは含まない(Wikipedia(JA)生薬、薬用植物(薬草)と身近な野生植物(野草)のページ(木下武司ホームページ)ニチニチソウのお話」)。
それにしても不思議なのは、こういう植物がなぜそんな成分を持っているのかということ。まさか、がんを治すために持っているわけではないはず。ではいったい何のために?そんな成分を持っていて、その植物自身の役に立つんだろうか?