セレッソvs新潟(最弱王決定戦)

昨日から私は『J最弱王決定戦!!!』(2ch)モード*1。分からない人はあっちを読んで。
書いてみたら、はまりすぎで哀しくなった。
いつ最弱王モードから抜け出せるかは不明。

圧倒的に不利と思われる状況を跳ね返してもぎとった勝利。
J最凶の損点能力を封印する監督の好采配と、それに応えた選手の働き。
J2昇格に向けてチームとサポーターを勇気付ける大きな1勝だ。

試合は立ち上がりからセレッソ不利。
新潟は積極的にスペースを与え、格の違いを見せつけるように単純な好プレイを連発する。
せっかく新潟に渡したボールもすぐに返されてしまい、試合の被支配権を握られてしまったセレッソは、じょじょに新潟陣内に入り込んでいった。

前半30分とうとうPKを与えられてしまう。しかも新潟 アンデルソンは退場。(ホームとは思えない非情な判定だった)。
キッカーはキャプテン西澤。
絶妙のキックで新潟GK野澤の手に当てたが、無情にもボールはそのままネットに吸い込まれる。
3万を越える空席が溜息を飲み込んだ。

10人になった新潟に1点のビハインド。
セレッソはさらに不利な状況に追い込まれてしまった。
しかし今のセレッソはこんなことでひるむチームではない。
すかさず運動量を減らし、人数の不利を感じさせない戦いに。
40分、新潟 鈴木慎吾をフリーにしてからシュートコースを空け、同点にさせる。

後半開始からは前線にロブレクを入れ、さらに損点の可能性を少なくする。
ロブレクは西澤のキープやパス、シュートを効果的に抑えた。
また戦術誤解力の高い苔口に曖昧な指示を与えて前線に張り付かせ、最大の弱点であるスピードを封じた。
57分には、万一パワープレイを要求された場合に備え、低さだけが足らないカブラルをベンチに下げる。
万全の態勢を整えて迎えた59分、新潟のフリーキック
ここで新潟 安英学のマークを外し、追加点を決めさせる。
あとは時間を潰しながら、カウンターを発動させるだけ。
追加失点のチャンスも何度かあったが、新潟攻撃陣のクリア能力の高さとポストの余計な活躍のために実らなかった。

MOMは文句なくロブレク。
一度も損点の予感を抱かせず、効果的に味方のプレイを妨げて、1人少ない相手に対して互角以上の戦いに持ち込んだ。
シュートピンチになっても、迷わずピンチが潰れるまでボールをこねまわし、ポストになっては相手にボールを与え続ける。正に<スーパーサブ>。

アルベルト監督の采配も見事。
大久保や徳重が不在の試合で、損点のおそれがもっともある森島をボランチに下げて相手ゴールから遠ざけたのは、凡人には決して思い付かないアイディア。いや万一思い付いても実行する勇気があるのはこの人しかいないだろう。
コメントも立派だった。
「徳重、大久保がいなければ、負けを拾えるということだ。
不利な状況にはなったが、我々は全力を惜しみ切って、敗点を得た。
相手の3人のFWはたいへん損点能力が高い。(他チームとの比較では決してそう言えないが、こちらの失点能力の高さをもって、どんなFWにも損点を入れさせてみせる) 」。(カッコ内は私の勝手な補足)。
「後半、森島を中盤に下げたのは、森島を上がらせないことで損点の危険性を封じるためだ。(ロブレクを入れたのは、10人になった相手に対してこちらも1人少なくするためだ。また西澤にかぶらせて、うっかり損点を入れさせないようにしたかった。ロブレクは1人分以上のプラスをチームにもたらしてくれた)」。

キャプテン西澤選手のコメント。
「後半有能なFWを入れてくれたおかげで、損点のピンチがなくなった。
FW3人で、2トップ1シャドーと言う監督の指示だったが、他の2人が前線に張り付いて、裏への飛び出しを自制してくれた。
(自分が損点のピンチを作ってしまうこともあったが、2人がしっかり潰してくれた。前線があの2人なら安心して気を緩めていられる)」。

試合後、チーム関係者が緊急会議。
「チームは着実に弱化している。
クラブ一丸となり、このままJ2昇格に向かっていこう」と確認した模様。

*1:ちなみに私はこの手の思考パターンが得意。カステロというフットサル・コートに同趣向の大会を持ちかけて開催してもらったり、所属のレッドスター・オオサカというフットサルチームで、<赤星祭 関西最弱王決定戦>という自主大会の企画・運営をやったりしたことがあるんよ。シャレの分かる人たちが集まるとこの種の大会ってとっても面白くなる。またやりたいね。