犬の痴呆症状(ハナの場合)

最初は痴呆のせいだとは考えていなかった。
はっきり気付く前から、痴呆の症状は少しずつ出ていたようだ。
気付いた時期の順に、典型的な症状ではなくても、関係ありそうなことを書き出してみた。
なお期分けは記述の便宜上のもので、獣医学的なものではない。

I. 初期(2002年〜2003年6月頃)

耳が遠くなる
老化と思っていた。
昼夜逆転
昼間は殆ど眠っているようになった。深夜に少し起き出す。これも老化と思っていた。
吠える
深夜起きている時に吠える。外で物音がすると吠え始め、いつまでも止めない。痴呆に特有とされる<単調で大きな声>ではなかった。耳が遠くなって気配に敏感に反応しているのか、あるいは警戒心が強くなったのかと考えていた。
道を間違える
散歩の時、道順を任せると帰れなくなる。帰ってきて家の前を素通りしてしまう。

II. 中期(2003年6月頃〜2003年11月頃)

人の識別ができない
家族でも人によって違う反応をしていた(例えば私には首を掻いてもらおうとする)のが、誰に対しても同じような反応をするようになった。(ただ、「これは誰か」を忘れても、「この人とあの人の区別」は最後まで付いていたように思う)。
無表情
顔ががらっと変わった。初めて痴呆だと思った。
ムラ食い
それまで食べていたゴハンをまったく食べなくなり、それまで食べたことのないようなものを食べるようになった。日替わりでメニューを変えないと食べなかった。
狭いところに入り込む
車のタイヤハウスや植木鉢の間などに入り込む。
後退できない
行き止まりになっても前進しようとする。勢いよく壁にぶつかる。
徘徊
起きているあいだじゅう歩き続ける。
姿勢の異常
狭い場所でクルクル回る。バランスを崩して倒れてしまう。右へ右へと回るので、脳梗塞かとも思ったが、支えがあると反対方向へ回ることもあったので、痴呆の症状らしい。
不眠
昼も夜も眠らなくなった。
痩せる
食べていても痩せていった。

III. 後期(2003年11月〜2004年1月)

立てなくなる
体が常に捩れてしまい、立てなくなる。目が覚めているあいだじゅう右へ右へと寝返りを打つように転げる。
意識の低下
ほぼ1日中眠っている。起きてもぼんやりしている。ゴハンを食べかけたまま眠ってしまうことも。
舐めたり、飲み込んだりしなくなる
唇や口の中にゴハンをくっ付けても舐めない。液体を口の中に入れても飲み込まない。