セレッソ v. 新潟(ビデオ観戦)

J1第5節 セレッソ 3-1 新潟。
勝ってよかった。というか、勝ったって知ってるから安心してビデオを観た。
立ち上がりのセレッソ選手は、恐怖に追いかけられながら必死で動いている感じだった。「これで先制されたら、その恐怖に捕まえられてしまう。そしたら動きが止まる」と心配になる。でも結果を知っているから、そんな心配はしなくてよかったのだった。先制してからは俄然元気が良くなった。最後までよく走って、しつこく守っていた。
ずるずる行くとチームが本格的に危なくなってしまうときに、勝ち点3を取れたのは大きい。これでひと息ついて(ついてる暇はないけど)、踏ん張りなおすことができる。まだまだ改善すべき点は多いけど、これぐらいのパフォーマンスを続けられれば、弱い相手、チーム状態の悪い相手から勝ち点を拾っていくことはできそう。
全体で気になったのは、ボールが足に付いていないこと。新しい試合球にてこずっているような印象。使いはじめてもう3ヶ月になるだろうに、プロのサッカー選手がボールにいまだ慣れないなんてことがあるだろうか。あるいは疲労のせいか、それとも精神的な緊張のせいか。
気になるピンゴはやはりボランチで先発。守備はともかく、攻撃では及第点だった。下村と左右を交換したり、サイドに出て、前の選手を追い越したりと動きが大きくなっている。ただ守備では相変わらず当たらない。ボランチより、もう1つ前のポジションのほうが適性があるように思った。
河村はベンチ。それでも時間稼ぎの交代でちょこっと出てきた。
右サイドで先発した酒本はよかった。ひさしぶりにいいところを出せたんじゃないか。ただなあ、走り始めて最初の加速は悪くないんだけど、トップスピードが遅い。走りかたを改良できないもんか。
こんなことを言ってはなんだけど、今節、相手が新潟で助けられた面もある。新潟は状態が悪かった。ケガ人もいるらしいし、監督が代わって、チームがまだできていないこともあるだろう。でも今のまま行くと、だんだん2部が気になってくるはず。どれくらい早く、どれくらい上までチーム状態を上げられるか。個人の能力でははっきり劣るだけに、組織をいかに作るか。反町前監督は、限られた戦力を使って、お金を払って見るに値する魅力的なサッカーを展開するチームを作った。それは「俺たちはいいサッカーをしている」「相手より高度なサッカーを知っている」という自信を選手たちにもたらしたと思う。あとを引き継いだ鈴木淳監督はどうか。新潟がこれからどうなるか注目している。
最後に審判について。主審は砂川さん。余計な笛やカードが無く、寺川のハンドのような肝腎なところは見逃さなかった。良。今季のJリーグは審判にあまり笛を吹かないように指導しているらしい。コンタクトの場面で、「かたっぽの選手が倒れたから、他方のファウルがあっただろう」というような、推測で笛を吹く場面が減って、試合の流れを妨げなくなってきた。見ていてイライラしない。
私が思うに、下手な審判ほど吹かないのがいちばん。吹かないとわかっていれば、選手もそんなにむちゃなプレイをしないし。プロだから。で、そのレベルから、試合を壊しかねないファウルを取れるようになっていってもらえたらいいと思う。