犬の痴呆症ケア(ハナの場合)
ハナが痴呆になってから起きてきたもろもろの問題にどう対処していたかを書いてみた。
だいたい時系列に沿って並べてある。
一口に「犬の痴呆症」と言っても内容はそれぞれ違うだろうが、ハナの場合はこんなことがあった・こうしたという覚書。
- 徘徊
- 風呂マットを5枚つなげてサークルを作り、その中で歩けるようにした。*1
- 暑さ対策*2
- 室内に入れクーラーと扇風機。大きなペットボトルに水を入れ、冷凍庫で凍らせたものをサークルの中に置いた。
- 失禁
- おしっこやウンチをしそうな時間に外に連れ出す。*3サークルの下に大判のペットシートをつなぎ合わせたシートを敷いた。後に普通の姿勢で坐れなくなってからはオムツを使った。
- ムラ食い
- いろいろな種類のドッグフードやその他の食べ物(牛・豚・鶏の肉やレバー、豆腐などなど)を次々に試した。*4
- 便秘/下痢*5
- 獣医さんの診察を受け、必要な時は抗生剤を飲ませた。ビオフェルミンやエビオス*6を日常的に与えた。
- 食べない
- 液状の高カロリー食*7をシリンジで飲ませた。ペースト状の補給食も舐めさせた。*8
- 目の縁の擦り傷*9
- エリザベスカラーを巻いた。(カラーは後に転倒時の頭部保護にも役立った)。
- 転倒
- 風呂マットを2枚つないでペットシートの下に敷いた。歩けなくなり、転げ回るようになってからは、ペットシートを引っかいてボロボロにしてしまうので、ペットシートの上に敷物を敷いた。
- 床擦れ*10・オムツ擦れ
- ばんそうこうを貼った。
- 寒さ対策
- 人間用のホットカーペット(1畳用)を、風呂マットの上、ペットシートとカバーの下に敷いた。低温やけどが恐かったので、寒がらない程度の温度に設定した。
- 引っかき傷*11
- 爪を切り、靴下を履かせた。
並べてみると立派に対処できたようだが、実際は次々と問題が起こってくる中で、後手に回りながらなんとか対応してきただけ。
なんとか対応できたのは、第一にハナがひどく怯えたり暴れたりしなかったおかげ。
もちろん母と2人だけの力でもない。(本来の飼い主だったはずなのに、病院へ連れて行く車を数回運転した以外まったく何もしなかった父は戦力外だったが)。
何度も診察していただき、時には電話でもアドバイスをいただいたエンゼル動物病院の先生方の支えがなかったら、とても無理だった。
また同じような経験をした飼い主さん方がネット上で公開してくれている情報にも助けられた。
言葉では言えないくらい感謝している。
みんなありがとう。
*1:3枚で作るよう勧めている人もいるが狭すぎた。
*3:この頃は、外だと分ると安心しておしっこやウンチをした。だから失禁というのは当たらないかも。
*4:一時は日替わりメニューでないと食べなかった。
*5:やっとウンチが出たと思ったら、今度は下痢になる。
*6:動物用のものも販売されている。
*7:Waltham社Canine Veterinary Diet Convalescence Supportを獣医さんから分けてもらい水で溶かしたもの。
*8:この2つはだいたい喜んで食べてくれて助かった。なんとかしのいでいる内に他のものもまた安定して食べるようになった。
*9:サークル内に右目を強く当てたまま歩き続けて、右目の縁が擦り切れてしまった。
*10:体を捻った奇妙な姿勢で寝ているか、転がっているかという状態になってから、右後肢の膝内側や尻尾の先などに擦り傷ができた。
*11:自分の足で反対の足を引っかいてしまう。